回線事業者とは
回線事業者は、利用者宅や拠点までの光、ケーブル、電話線などのアクセス回線を提供・運営する事業者です。英語では文脈によりaccess network operator(アクセス・ネットワーク・オペレーター)やline operator(ライン・オペレーター)と表します。
道路・電柱・管路・建物へ媒体を敷設し、局側と宅内側の装置で終端し、多数回線を集約点へ収容します。設備の保守、開通工事、アクセス区間の容量と品質も担当します。
回線事業者はInternet上のすべての経路を提供するとは限りません。アクセス回線をISPへ引き渡す点より先は、別の運用主体になる構成があります。

アクセス回線のlife周期を運営する
需要、距離、建物、既存設備から光ファイバー・同軸・copper・無線を選びます。
管路、電柱、ケーブル、分岐、建物MDF、宅内終端まで工事します。
OLT・ONU、CMTS・ケーブルモデム、DSLAM・DSLモデム等を対応させます。
共有リソースを割り当て、上流ネットワークへのhand-offへ集約します。
断線、光損失、ノイズ、電源、劣化を監視し、責任区間を復旧します。
技術条件、開通・故障連携、料金、handoffを事業者間で定めます。
「回線」と「プロバイダー」は別契約になる場合がある
回線事業者が物理アクセスを提供し、ISPがPPPoE・IPoEで利用者を認証してInternetへ接続する構成があります。一体型契約では利用者の窓口が一社に見えても、内部の責任範囲は分かれます。
請求書、契約書、接続方式、貸与機器の提供元を確認すると、開通・解約・故障時の連絡先を整理できます。
故障はdemarcation点まで順に分ける
光ファイバーの光信号がない、同軸の信号段階が外れる、DSLの行同期が成立しない場合はアクセス区間を疑います。行同期はあるがWAN IPアドレスを得られない場合は、handoffより先の認証・ISP側も確認します。
宅内配線、利用者ルーター、回線終端装置、引込線、局外設備、集約装置、ISP接続という順で正常な境界まで調べます。
小売ブランドと設備所有を名称だけで決めない
小売事業者がアクセス回線を卸利用し、自社名で料金・サポートを提供することがあります。逆に回線事業者がISP機能と小売サービスも一体提供する場合があります。
回線事業者は、宅内までの媒体、局側終端、集約、工事、保守、卸hand-offの責任で見分けます。
利用者とprovider domainのservice demarcationとしてUNIを扱うnetwork architectureの確認資料:ITU-T G.7703。光accessのOLT・ODN・ONUと利用者interface:ITU-T G.9807.1