Safariとは
Safari(サファリ)は、Appleが開発し、主に同社製品で提供するWebKit系のWebブラウザです。macOS、iPhone、iPad等のプラットフォーム機能と統合され、タブ、履歴、ブックマーク、パスワード・パスキー、プライバシー保護、拡張等を提供します。
Webコンテンツの中核にはオープンソースのWebKit(ウェブキット)を使います。WebKitはエンジンであり、Safariという完成ブラウザーそのものではありません。
Safariの機能をWebKitだけで説明することも、WebKitをSafari専用と考えることもできません。製品UI、OS連携、配布バージョンと、エンジンのソース・処理を分けます。

製品とエンジンを五つの役割へ分ける
タブ、reader、ブックマーク、プロファイル、パスワード、拡張、設定を提供します。
ナビゲーション、menu、権限確認画面、処理生成等を統括します。
DOM、スタイル、レイアウト、スクリプト等をsandboxed処理で扱います。
要求、キャッシュ、Cookie、認証情報等を処理境界越しに提供します。
WebCoreとJavaScriptCore、グラフィックス・プラットフォームabstractionが協調します。
WebCoreとJavaScriptCoreは別の役割
WebCore(ウェブコア)はHTML、DOM、CSS、レイアウト、レンダリング等の多くを担当します。JavaScriptCore(ジャバスクリプトコア)はJavaScriptを解析、コンパイル、executeするエンジンで、JSCとも呼ばれます。
スクリプトがページを変更するとJavaScriptCoreで動いた処理がDOM APIを通じてWebCore側の状態を変え、必要範囲のスタイル・レイアウト・描画が更新されます。一つの巨大な「表示処理」ではなく、境界のある部品が連携します。
SafariのUIはWebKitの外側にも広がる
タブグループ、共有タブ、パスワードAutoFill、パスキー、reader、プライベート閲覧、プロファイル、拡張管理、OSの共有画面やアクセシビリティ連携は、ブラウザー製品とプラットフォーム側の機能を含みます。
WebKitソースを組み込んだ別アプリケーションが同じUI・同期・プライバシー方針になるわけではありません。逆にSafariのWeb表示以外の機能をWebKitのバージョンだけで説明することもできません。
処理分離は故障と攻撃の範囲を狭める
WebKit2アーキテクチャーではUI処理とWebContent処理を分け、ネットワークやGPU等も別処理へ分離できます。サイトごとのコンテンツを隔離すれば、一つのページが異常終了してもブラウザー全体への影響を抑えられます。
処理分離は万能な安全証明ではなく、IPC検証、サンドボックスプロファイル、OS権限、更新、サイト分離が揃って働きます。メモリー使用量や処理再利用もあるため、タブと処理は一対一固定ではありません。
Safari Technology Previewは将来機能の検証版
Safari Technology Preview(サファリ・テクノロジー・プレビュー)は、開発中のWeb技術を早く試すための別配布です。通常版Safariと並行利用できますが、未完成機能や挙動変更を含みます。
Technology Previewで動くことを公開サイトの必須条件にせず、通常版と複数エンジンで確認します。WebKitのソース改訂、OSバージョン、Safariバージョンは同じ番号体系ではありません。
iPhone上のブラウザー比較では製品差とエンジン差を分ける
同じWebKit系エンジンを使うブラウザーでも、UI、同期、コンテンツblocker、既定設定、プライバシー、拡張、WebView構成が異なります。製品の使い勝手と、Webプラットフォーム実装の差を別の軸で比較します。
SafariはAppleのブラウザー製品、WebKitはそのWeb処理を支えるオープンソースエンジンです。WebCore、JavaScriptCore、複数処理、製品UIを一つの名前へ潰さずに捉えます。
WebKitがbrowserではなくengineであること、WebCore・JavaScriptCore等の構成:WebKit Project。UI・WebContent・Networking等のprocessとWebKit architecture:WebKit Documentation「Introduction」