国際ローミングとは
国際ローミングは、契約事業者の国外で、提携先のモバイルネットワークを利用する仕組みです。英語ではinternational roaming(インターナショナル・ローミング)といいます。
契約・加入者情報を持つ側をhome network(ホーム・ネットワーク)、渡航先で基地局と無線アクセスを提供する側をvisited network(ビジテッド・ネットワーク)と呼びます。両事業者のローミング契約と技術接続が必要です。
海外で表示された事業者へ新しく契約し直す仕組みではありません。訪問済み側がホーム側へ加入者を照会し、元の契約条件に基づいて利用を許可します。

接続開始から利用記録までの五段階
端末は対応帯域と事業者識別子から、自動または手動で接続候補を選びます。
SIMの秘密を外へ出さずチャレンジへ応答し、ホーム側が正当性を検証します。
契約、ローミング提携、利用停止、データ上限などから音声・SMS・データを許可します。
訪問済み無線からホームゲートウェイまたはローカルbreakoutへセッションを結びます。
通話時間やデータ量等の記録を交換し、契約に応じて利用者へ請求します。
端末が電波を受けてもローミングできるとは限らない
訪問済みネットワークとホームネットワークの間に提携があり、契約で国際ローミングが有効で、端末が現地の周波数帯と無線方式へ対応している必要があります。
データは使えても音声サービスが使えない場合があります。VoLTEローミングプロファイル、IMS相互接続、緊急通報、端末認証の条件がデータとは別だからです。
データの出口が遠いと遅延が増える
ホームroutedローミングでは、訪問国から契約国のゲートウェイまでトラフィックを戻してからインターネットへ出すため、地理的に遠回りし、遅延が増えることがあります。
ローカルbreakoutなら近い出口を使えますが、方針、フィルター、IPアドレスの国判定、コンテンツ利用条件が変わります。画面の訪問済み事業者名だけでは出口国を断定できません。
料金は「接続しただけ」と「データを使った」を分ける
料金計画には定額対象国、一日単位、データ量単位、上限超過後の停止・低速化などがあります。対象外事業者へ手動接続すると条件が変わる場合があります。
アプリケーションの背景更新、写真バックアップ、OS更新、テザリングもデータ利用です。到着前に自動ダウンロードとクラウド同期を見直し、事業者の公式料金表を保存します。
盗難・偽SMS・緊急時の手段を事前に用意する
端末とSIMに画面ロック・SIM PINを設定し、紛失時の回線停止窓口とアカウント回復手段を別媒体へ控えます。ローミング案内を装うSMSのリンクは開かず、公式アプリケーションやブックマークから確認します。
渡航前に、対象国・提携事業者、料金、データ上限、音声・SMS、対応帯域、緊急通報、紛失時停止、二要素認証の受信方法を確認します。
home・visited mobile network、事業者間agreement、利用者認証とroaming serviceの確認資料:GSMA「How roaming works」、IP serviceのroaming構成:GSMA「Roaming」