周波数帯とは
周波数帯は、無線通信で使用する周波数の範囲で、対応状況はエリアや端末互換性に影響します。英語ではfrequency band(フリークエンシー・バンド)といいます。
電波は一秒あたりの振動回数をHzで表します。制度と規格は連続する範囲へ帯域番号や用途を割り当て、その中に事業者のチャネルを配置します。
低い周波数ほど常に優れ、高い周波数ほど常に高速という関係ではありません。到達性、利用可能帯域幅、アンテナ、干渉、基地局密度、端末対応を交換条件として選びます。

似ている四つの範囲を分ける
上り回線・下り回線範囲、duplex方式、端末送受信条件などを帯域単位で定義します。
国際・国内の無線規則が、モバイル、衛星、放送等のサービスへ利用条件を定めます。
地域・期間・帯域幅・出力・共用条件とともに、利用主体へ周波数帯を割り当てます。
帯域の中から通信事業者を配置し、セルと端末が対応するチャネル番号で識別します。
広いほど多くのsubcarrierを置けますが、利用可能周波数帯と無線品質が必要です。
通信事業者集約は端末・基地局が共通対応する帯域組み合わせだけを利用します。
低帯域は対象範囲、高帯域は広いチャネルを得やすい
低い帯域は回折しやすく、同じ条件ならfree-space損失が小さく、広域・屋内対象範囲へ有利です。少ない基地局で広い面を覆えますが、まとまった空き周波数帯を得にくく容量が限られる場合があります。
中帯域は対象範囲と利用可能帯域幅の均衡を取りやすく、都市部5Gの主力になることがあります。高帯域は広いチャネルを使いやすい反面、直進性、遮蔽、人体・建物による減衰が大きく、ホットスポット型の密な配置へ向きます。
チャネル帯域幅と通信速度は同じではない
広いチャネルは一度に多くのリソースを配置でき、理論容量を増やします。しかしsignal-to-noise ratio、変調、coding、MIMO層、スケジューラー、利用者数、制御オーバーヘッドで実効スループットは変わります。
複数通信事業者を束ねる通信事業者集約も、各通信事業者の品質と組み合わせ対応が必要です。表示上の合計帯域幅を一人が常時独占するわけではありません。
FDDとTDDは上り下りを分ける方法
FDD(Frequency Division Duplex/フリークエンシー・ディビジョン・デュプレックス)は、上り回線と下り回線に別の周波数範囲を使い、同時送受信しやすい方式です。対になった周波数帯が必要です。
TDD(Time Division Duplex/タイム・ディビジョン・デュプレックス)は、同じ周波数チャネルで時間を上り・下りへ分けます。トラフィック比率を調整しやすい一方、近隣セルと送受信タイミングをそろえないと干渉し得ます。
端末の帯域対応がないと同じネットワークへ接続できない
「4G対応」「5G対応」だけでは十分ではありません。利用地域のMNOが使う帯域、FDD/TDD、通信事業者集約組み合わせ、VoLTEプロファイル、ローミング帯域へ端末が対応する必要があります。
アンテナとRFフロントエンドの都合で、ソフトウェア更新だけでは追加できない帯域があります。同じモデル名でも販売地域ごとに対応帯域が違う場合があります。
周波数帯は国際調整と国内免許で利用条件が決まる
ITUのRadio Regulationsと各国制度が、他サービスとの共存、衛星・航空・気象等の保護、出力、地域、ライセンス条件を定めます。ある国でモバイル用の帯域が別の国では別用途の場合があります。
周波数帯を比較するときは、帯域番号だけでなく、地域、上り回線/下り回線範囲、FDD/TDD、事業者割当、チャネル幅、端末モデル、集約、対象範囲対応表を確認します。
IMT用frequency bandの国際的な識別と、各国が利用可能bandを決める関係の確認資料:ITU-R「FAQ on International Mobile Telecommunications」。5Gのfrequency rangeとchannel幅の確認資料:3GPP「5G System Overview」