用語辞典・速度・品質

Mbps

Mbpsとは

Mbpsは、1秒あたり100万ビットを表す通信速度の単位です。正式にはmegabits per second(メガビット・パー・セカンド)で、メガビーピーエスまたはメガビット毎秒と読みます。

MはSI接頭語megaで10の6乗、bはビット、psはper secondを表します。したがって1 Mbpsは1,000,000ビット/sです。通信分野では2の20乗ではなく10進で計算します。

Mbpsの数値だけでは、ファイルが届く速さ、応答の速さ、映像の安定性は決まりません。ビットとバイト、測定する層、上り・下り、プロトコルの付加情報、遅延、損失、測定時間を合わせて読みます。

一秒の時間窓を通るビット数を数え、八ビットを一バイトとしてファイル量へ換算する回線・無線PHY・アプリ実効値・上りを分け、ヘッダーと再送を除いた有効データ量を見る
一秒のストップウォッチを通る大量のビット、八ビットを一バイトへまとめる関係、アプリデータを暗号・トランスポート・IP・リンク情報で包むオーバーヘッド、回線容量・共有Wi-Fi・ダウンロード実効値・アップロードの別メーター、時間変動、遅延と損失を示すMbpsの図解
図1メーターは数値の大小関係を固定するものではありません。同じ回線でも方向、時刻、相手、無線状態、測定方法で変わります。

単位記号の大文字・小文字で、量の意味が変わる

数値の前後にある単位、方向、測定層、時間窓を一組で読む広告値、リンク表示、速度テスト、ファイル表示を同じ値として直接比較しない
Mmegaは100万倍

SI接頭語Mは10の6乗。通信速度では1,000,000倍として使う

bビットは二値一桁

小文字bはビット。回線やネットワークの転送率で一般的に使う

Bバイトは通常8ビット

大文字Bはバイト。ファイル容量やアプリ転送率のMB/sで使われる

/s一秒あたりの率

ある時間窓で通った量を時間で割り、瞬間値・平均値を区別する

Direction下りと上り

受信方向と送信方向は契約・混雑・無線制御が異なり、別に測る

Layerどの層の量か

PHY全量、IP、TCP、アプリ有効データのどこを数えたか確認する

図2厳密なSI表記では単位記号の大文字・小文字を区別します。画面上の「mbps」「MBPS」は慣用的誤記の可能性があり、文脈を確認します。

MbpsをMB/sへ直す理想換算は8で割る

1バイトは8ビットなので、理想的に80 Mbpsの有効ビット列をすべてファイルへ使えれば10 MB/sです。100 MBのファイルは800 megabitなので、80 Mbpsなら理想上10秒です。ここでMBも10進の1,000,000バイトとして計算しています。

OSやアプリが容量をMiB相当で計算しながらMBと表示する場合、値がずれます。1 MiBは2の20乗バイトです。速度のMが10進か、容量表示がMBかMiBか、ビットとバイトの大文字小文字をそろえてから換算します。

ヘッダー、暗号化、確認応答、再送は回線を使うがファイル量へ入らない

アプリデータにはHTTP、TLS、TCPまたはQUIC、IP、Ethernet・Wi-Fiのヘッダーやトレーラーが付きます。無線では管理・制御フレーム、確認応答、待ち時間も電波時間を使います。VPNやトンネルはさらに外側ヘッダーを追加します。

損失したパケットの再送や重複は回線上のビット数へ数えられても、完成ファイルの有効バイトは増えません。実際にアプリへ届いた有用データ率をgoodput(グッドプット)と呼び、一般的なスループットより狭い意味で使います。

回線契約値、リンク速度、スループット、グッドプットを分ける

「最大1 Gbps」などの契約値はアクセス回線方式の上限やベストエフォート値で、常時のアプリ速度保証ではありません。端末のリンク速度表示は、そのEthernet・Wi-Fi区間で選ばれた物理層レートで、インターネット全経路の速度ではありません。

throughput(スループット)は観測点を通った実データ率ですが、どの層を数えるかで値が変わります。グッドプットはアプリに役立った内容へ絞ります。速度値には「どこからどこまで、どちら向き、何を数え、何秒平均したか」を添えると比較可能になります。

Wi-FiのPHYレートは、共有する電波時間の理論的な符号化速度である

Wi-Fiリンク速度は、チャンネル幅、空間ストリーム数、変調・符号化方式、ガード間隔などから決まるPHY比率です。端末とAPは通常同時に同じチャンネルを送れず、送信前待機、競合、確認応答、再送の時間があります。

同じチャンネルの端末、近隣AP、電波の弱さが通信時間を消費するため、アプリスループットはPHYレートより小さくなります。上りと下りで変調方式が違うこともあります。リンク表示だけで回線事業者側の混雑と断定しません。

短い瞬間値と長い平均値では、同じ通信でも数値が違う

TCPは開始時に送信量を徐々に増やし、短いダウンロードでは最大近くへ達する前に終わる場合があります。CDNキャッシュ、ディスク、CPU、相手サーバーの制限、複数並列接続も結果を変えます。

速度テストは一定時間に複数接続で大きなデータを送り、回線を満たそうとします。通常のWeb閲覧一件とは負荷が違います。中央値、安定区間、時間帯別、単一・複数接続を記録し、冒頭の一瞬のピークだけを代表値にしません。

応答の速さは遅延、安定性はジッターと損失も左右する

回線が1 Gbpsでも往復遅延が大きければ、名前解決や接続確立の往復を待つ画面表示は遅く感じます。音声通話は大量データを必要としなくても、遅延の変動であるジッターやパケット損失に影響されます。

大きなアップロードで送信キューが満ち、確認応答や小さな操作パケットが待つbufferbloatもあります。用途評価ではMbpsとともに、往復時間、ジッター、損失、キュー遅延を測ります。「速度が出ているのに遅い」は矛盾ではありません。

単位の確認資料:NIST Guide to the SI「SI Prefixes」NIST「Definitions of the SI units: binary prefixes」BIPM「The International System of Units」

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