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速度測定

速度測定とは

速度測定は、一定の条件でデータを送受信し、速度や遅延などを測ることです。一般的なスピードテストは、測定サーバーとの間に実際の通信を発生させ、スループットレイテンシパケットロスなどを観測します。

表示値は回線契約そのものの固有値ではありません。端末、Wi-Fi、有線LAN、ルーター、事業者網、相互接続、測定サーバー、測定方式をまとめた一つの経路の結果です。

速度測定の目的は大きな数字を出すことではなく、同じ条件で比べ、どの区間・用途に問題があるかを切り分けられる記録を作ることです。

端末から家庭内接続、アクセス回線、事業者間経路を通り、選ばれた測定サーバーまでデータを往復させる結果は測った区間と時刻、負荷、方式にだけ有効
端末、Wi-Fiルーター、回線網、測定サーバーを結び、下り、上り、往復、損失の四つの測定方向を示した速度測定のピクトグラム図解
図1測定サーバーを変えると、通る経路と相手の混雑が変わります。近いサーバーの最大性能と、普段使うサービスへの性能は別に測ります。

表示される指標を、別々の問いとして読む

一つの結果画面に並ぶ値を、それぞれ何を測った数字かへ戻すMbpsだけで「速い・遅い」を決めず、用途に必要な性質を選ぶ
Download受信方向の転送量

一定時間に測定サーバーから端末へ届いたデータ量をビット/sで表す

Upload送信方向の転送量

端末から測定サーバーへ送れた量。配信、会議、バックアップへ関係する

Latency応答の時間

無負荷と負荷中を分けると、待ち行列が膨らむ影響を見つけやすい

Variation遅延の揺れ

平均だけでなく標本のばらつきを見て、通話や操作の安定性を読む

Loss届かなかった割合

送信数と受信数、方向、時間窓、プロトコルをそろえて解釈する

Context測定条件

端末、接続、サーバー、日時、方式、同時利用を値と一緒に保存する

図2動画の大容量転送、ゲーム操作、Web表示、音声通話は必要な性質が異なります。目的に近い指標と相手で測ります。

能動測定は、通信を発生させて経路へ負荷をかける

速度テストは大量のデータを送受信するactive measurement(アクティブ・メジャメント/能動測定)です。利用中の通信を記録する受動測定と違い、測定自体が帯域と端末処理を使います。

モバイル回線ではデータ容量を消費し、従量課金や速度制限へ影響する場合があります。業務中の共有回線で繰り返すと、他の通話や作業を遅くできます。利用量、実行時間、許可された宛先を先に確認します。

単一フローと複数フローでは、見える性能が異なる

一つのTCPやQUIC接続だけを使う測定は、単一通信の性能に近い一方、RTT、損失、受信ウィンドウ、輻輳制御の影響を強く受けます。複数フローは経路を満たしやすく、合計の利用可能容量へ近づきやすくなります。

複数フローで900 Mbps出ても、一つのダウンロードが同じ値になる保証はありません。反対に単一フローが遅くても、回線容量そのものが小さいとは限りません。フロー数とプロトコルを記録します。

短過ぎる測定は立ち上がり、長過ぎる測定は環境変化を含む

TCPやQUICは接続直後から最大量を送らず、確認応答を見ながら送信量を増やします。短い測定ではDNS、接続、TLS、スロースタートの割合が大きく、長い転送の定常性能へ届かない場合があります。

一方、長時間測ると無線状態、他利用者、サーバー負荷が変わり、端末が発熱で処理速度を落とす場合もあります。ウォームアップ、測定区間、サンプル間隔を定め、立ち上がりと定常区間を分けます。

測定サーバーは、試験経路の終点である

自動選択は応答が短い近隣サーバーを選ぶことが多く、アクセス回線の最大性能を見るのに向きます。しかし普段使うクラウド、ゲーム、動画配信は別の地域・事業者・相互接続を通るかもしれません。

近いサーバー、別事業者、実際のサービスに近い地域を分けて測ります。サーバー側のCPU、NIC、同時測定数、レート制限も上限になります。一つの相手だけで回線全体を断定しません。

まず家庭内区間を切り分ける

Wi-Fi測定には電波強度、チャネル混雑、端末アンテナ、距離が含まれます。可能なら同じ端末をルーターへ有線接続して比較し、LAN内の近い機器との転送も確認します。

有線リンク速度、LANケーブル、USBアダプター、VPN、セキュリティソフト、バックグラウンド同期、ブラウザーと専用アプリの違いも結果を変えます。Wi-Fiの問題とアクセス回線の問題を一つの数字で混ぜません。

ビットとByte、線上の量と有効データ量を区別する

通信速度は通常Mbps・Gbps、ファイルサイズはMB・GBで表します。1 Byteは8ビットですが、転送時間を単純に8で割るだけでは、プロトコルヘッダー、確認応答、再送、暗号化、ファイル処理を含められません。

測定ツールがIP層、TCPペイロード、アプリの有効データのどれを数えるか確認します。グッドプットは利用できた内容へ絞るため、線上の総量より小さくなります。

比較できる記録を作り、単発の最高値を代表にしない

朝・夜、平日・休日、無負荷・負荷中を複数回測り、中央値と範囲を比べます。測定直前に環境を都合よく空けるのか、普段の同時利用を含めるのかも目的に合わせて固定します。

日時、端末、OS、接続方式、Wi-Fi帯域・チャネルまたは有線リンク、測定サーバー、フロー数、測定時間、VPN、同時利用を値と一緒に残すことで、改善前後と障害時の証拠になります。

測定設計の確認資料:RFC 5136「Defining Network Capacity」RFC 6349「Framework for TCP Throughput Testing」RFC 7312「Advanced Stream and Sampling Framework」

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