プラチナバンドとは
プラチナバンドは、比較的低い周波数で広範囲や屋内へ届きやすく、携帯通信で重視される周波数帯の通称です。英語圏でも同じ境界を持つ規格用語ではなく、日本の携帯通信で広く使われる呼び名です。
日本では一般に700MHz・800MHz・900MHz付近のモバイル帯域をまとめて指しますが、制度・事業者・説明資料によって範囲の表し方は異なります。正確な利用可否は通称ではなく、周波数帯の帯域番号と割当を確認します。
「低い周波数だから壁を無条件に通り抜ける電波」ではありません。同じ条件なら高い周波数より伝搬上有利になりやすい、という比較です。

届きやすさを決める四つの性質
同じ送信条件なら低い周波数ほどfree-spaceパス損失が小さくなります。
地形や建物の端で回折し、見通し外へ届く余裕を得やすくなります。
壁材ごとの吸収・反射は残りますが、高い帯域より屋内対象範囲を作りやすい傾向があります。
郊外、山間部、災害時の広域対象範囲を少ないサイトで補いやすくなります。
対象範囲と容量は同じ評価軸ではない
低帯域は遠くへ届きやすい一方、利用できる連続周波数帯が狭い場合があります。チャネル幅が狭く、同じセルへ多数の利用者が集まれば、一人あたりの無線リソースは減ります。
都市部では低帯域を広域のアンカーとして使い、中帯域・高帯域やキャリアアグリゲーションで容量を足す設計があります。電波表示が強いことと、高速であることを分けて考えます。
屋内に届くことと屋内すべてで安定することは違う
鉄筋concrete、金属膜の窓、地下、elevator、建物中央では低帯域も大きく減衰します。屋外基地局から届きにくい大規模施設では、屋内基地局や分散型アンテナシステムを使います。
端末を窓側へ移す、持ち方を変える、Wi-Fi Calling対応を確認するなどで改善する場合がありますが、通信できない原因が混雑なら位置だけでは解決しません。
端末が対象帯域へ対応している必要がある
同じ4G・5G端末でも、無線フロントエンドとアンテナが対象帯域へ対応しなければ接続できません。海外モデルや販売地域違いでは、低帯域の対応が省かれることがあります。
プラチナバンドという商品名だけで判断せず、利用地域の事業者帯域、端末モデルの対応帯域、実際の対象範囲、セル混雑を確認します。
IMT用周波数の国際識別と、各国が利用可能bandを決める関係の確認資料:ITU-R「FAQ on International Mobile Telecommunications」。E-UTRA bandの範囲と端末radio条件:3GPP TS 36.101