IPv4とは
IPv4(アイピー・ブイ・フォー)は、Internet Protocol Version 4(インターネット・プロトコル・バージョン・フォー)の略です。32ビットのIPアドレスを使い、パケットの送信元と宛先を表して、複数のネットワークをまたいでデータを届けます。
IPv4は、32ビットのIPアドレスを使って送信元と宛先を表し、ネットワーク間でパケットを届けるInternet Protocolの第4版です。
Webページや動画を直接表す規格ではありません。アプリのデータを入れたパケットに宛先情報を付け、途中のルーターが次の経路を選べるようにするネットワーク層の通信規則です。

「192.0.2.21」は、8ビットを4組に分けた表記
IPv4アドレスは32ビットです。人が読み書きするときは8ビットずつ4組に分け、それぞれを0から255までの10進数で表し、ピリオドで区切ります。この一組をオクテットと呼びます。
192.0.2.21は説明用に予約された範囲を使った例です。4組の数字を足して一つの値にするのではなく、32ビットの並びを読みやすく区切ったものとして扱います。
IPv4が担当するのは、宛先までの転送
IPv4ヘッダーには、版、ヘッダー長、パケット全体の長さ、上位の通信種類、送信元アドレス、宛先アドレス、寿命に相当するTTLなどが入ります。ルーターを一台通るたびにTTLが減り、0になったパケットは破棄されます。誤った経路を永久に回り続けることを防ぐためです。
一方、IPv4だけでは「必ず届く」「順番どおりに届く」「同じパケットが重複しない」ことを保証しません。必要な場合はTCPなど別のプロトコルが順序確認や再送を担当します。IPは届け先と経路、TCPは必要に応じて到着を管理するという役割の違いがあります。
約43億通りあっても、すべてを端末へ使えるわけではない
32ビットで表せる組み合わせは2の32乗、約43億通りです。しかし、ネットワーク自体を表す値、同じネットワーク全体へ送る値、プライベートIPアドレス、説明用や特殊用途の範囲などがあるため、すべてを世界中の端末へ自由に割り当てられるわけではありません。
インターネットの普及でIPv4アドレスは不足しました。家庭や組織では、複数端末のプライベートIPアドレスを一つまたは少数のグローバルIPアドレスへ変換して共有する構成が広く使われています。これは利用できるIPv4アドレスを節約できますが、端末同士が直接通信する設計を複雑にする場合があります。
IPv6との違いは、数字の長さだけではない
- アドレス長
- IPv4は32ビットです。IPv6は128ビットで、利用できるアドレス空間が大幅に広がっています。
- 文字での表し方
- IPv4は10進数4組をピリオドで区切ります。IPv6は16進数8組をコロンで区切り、連続する0を省略できます。
- ヘッダー処理
- IPv4とIPv6ではヘッダー項目や分割の扱いが異なります。どちらも同じIPですが、パケットの形をそのまま交換することはできません。
IPv6対応だから常に速い、IPv4だから必ず遅いとは限りません。体感速度は回線、混雑、接続先、経路、端末などにも左右されます。
仕様の確認資料:RFC 791「Internet Protocol」、IANA「IPv4 Address Space」、RFC 8200「IPv6 Specification」