用語辞典・IP・アドレス

サブネット

サブネットとは

サブネットは、一つのIPアドレス空間を、ルーターが区別して経路を選べる小さなネットワーク単位へ分割したものです。英語のsubnetwork(サブネットワーク)を短くしたsubnet(サブネット)という語が一般に使われます。

サブネットは、一つのIPアドレス空間を、ルーターが区別して経路を選べる小さなネットワーク単位へ分割したものです。

端末が同じ部屋にあるか、同じWi-Fi名へ接続しているかだけでは決まりません。IPアドレスの先頭側にある共通部分と、その長さによって、どのサブネットに属するかを判断します。

一つの大きな範囲を、用途ごとの小さな範囲へ分ける各サブネットの間はルーターが中継する
一つの組織ネットワークを端末用途の異なる三つのサブネットへ分割し、中央のルーターがそれぞれを接続する様子を示す図解
図1一つの割り当て範囲を、利用者用、サーバー用、管理機器用などの小さな範囲へ分けられます。サブネット内の通信と、ルーターを通るサブネット間通信を分離して設計できます。

IPアドレスは、ネットワーク部分と端末部分として読む

たとえば説明用のIPv4範囲192.0.2.0/24では、/24先頭24ビットを共通のネットワーク部分として扱うことを示します。残りの8ビットが、そのサブネット内の端末やインターフェースを区別する部分です。

斜線の後ろの数をプレフィックス長と呼びます。値が大きいほど共通部分が長くなり、一つのサブネットに含まれるアドレス範囲は小さくなります。IPv4ではサブネットマスクを使った表記もあります。

同じサブネットなら直接、違えばルーターへ渡す

送信前に、宛先のネットワーク部分を比べる共通なら同じリンクへ、異なればゲートウェイへ
送信元192.0.2.37/24ネットワーク部分を取り出す
192.0.2宛先と比較
同じサブネット192.0.2.80相手へ直接送る
別のサブネット198.51.100.20ルーターへ渡す
図2送信元は自分のプレフィックスを使って宛先を判定します。同じサブネットなら相手のリンク層アドレスを調べて直接送り、異なるサブネットならデフォルトゲートウェイなどのルーターへパケットを渡します。

サブネットへ分ける理由

通信範囲を整理する
同じリンクへ広がるブロードキャストなどの範囲を区切り、不要な通信の広がりを抑えます。
用途ごとに方針を変える
利用者端末、サーバー、来客用Wi-Fi、管理機器などを分け、ルーターやファイアウォールで通してよい通信を設定できます。
アドレスを計画して配る
部署や拠点の規模に合う範囲を割り当て、経路をまとめて扱いやすくします。

サブネットを分けただけで安全になるわけではありません。サブネット間の通信を制限するには、ルーターやファイアウォール側の規則が必要です。

IPv4でもIPv6でも、プレフィックスで範囲を表す

IPv4では、プレフィックス長とサブネットマスクの両方が使われます。IPv6では通常、2001:db8:1234::/64のようにプレフィックス長で示します。どちらも、アドレスの先頭から何ビットをネットワーク側として扱うかを表しています。

なお、サブネットと物理LANは必ず一対一とは限りません。VLANを使って一台のスイッチ上に複数の論理リンクを作る構成や、一つのリンクに複数のIPプレフィックスを設定する構成もあります。IP上の境界と、ケーブルや無線の境界は分けて読みます。

仕様の確認資料:RFC 950「Internet Standard Subnetting Procedure」RFC 4632「Classless Inter-domain Routing」RFC 4291「IPv6 Addressing Architecture」

関連用語