用語辞典・IPv6・接続方式

RA

RAとは

RAは、IPv6ルーターが端末へデフォルト経路、プレフィックス、各種リンク設定を知らせるICMPv6メッセージです。正式名称はRouter Advertisement(ルーター・アドバタイズメント)です。

ルーターはRAを定期的に送るほか、端末からRS(Router Solicitation/ルーター・ソリシテーション)を受けたときにも応答します。端末は起動後すぐにRSを送り、広告待ちの時間を短縮できます。

RAは「IPv6アドレスを通知するだけの放送」ではありません。デフォルトルーター、オンリンク判定、SLAAC、MTU、DNSなど、リンクで通信するための複数情報を運びます。

ルーターがリンク上の端末へ、経路と設定情報をまとめて知らせる各項目は独立した寿命やフラグを持ち、端末側の状態を更新する
IPv6ルーターが定期的または要請への応答としてRAを送り、デフォルト経路、プレフィックス、寿命、MTU、設定フラグ、DNS情報を端末へ知らせ、偽RAにも注意する図解
図1RAの送信元には通常ルーターのリンクローカルアドレスを使い、受信側はIPv6 Hop Limitが255であることなどを検査します。同一リンク外から転送されたRAを受け入れないための条件です。

RAに入る情報を、役割別に読む

ヘッダーとオプションで、異なる情報を運ぶ一つのフラグだけで接続方法すべては決まらない
Router Lifetimeデフォルトルーター

送信元ルーターを候補として保持する秒数。0ならデフォルトルーターには使わない

PIOプレフィックスと寿命

Lはオンリンク判定、AはSLAACへの利用を独立して示す

MTUリンクの最大送信単位

端末がそのリンクで使うMTUを通知する

M / ODHCPv6利用の手掛かり

管理アドレスとその他設定の利用可能性を示す

RDNSS / DNSSLDNS設定

再帰DNSサーバーとDNS検索リストを寿命付きで知らせる

図2ルーター優先度、到達可能時間、再送タイマー、送信元リンク層アドレスなども通知できます。表示した項目は代表例です。

デフォルトルーターとオンリンク判定は別

Router Lifetimeが0より大きいRAを受けると、端末は送信元をデフォルトルーター候補へ加えます。一方、PIOのLフラグは、そのプレフィックスに含まれる宛先をルーターへ渡さず同一リンク上で直接解決するための情報です。

この二つを分けることで、プレフィックス情報を配るがデフォルトルーターにはならない装置や、デフォルトルーターではあるが特定PIOをSLAACへ使わせない構成を表現できます。

A・L・M・Oを一列のモード選択にしない

PIOのAとLはプレフィックスごとに付きます。RAヘッダーのMとOはルーター広告全体に含まれ、DHCPv6利用の手掛かりになります。Aが1でMも1という併用も可能です。

端末やOSは、管理者設定や実装方針に従ってDHCPv6を起動します。したがって「Mが0ならDHCPv6メッセージは存在しない」「Oが1ならすべてのOSがDNSを取得する」とは断定できません。

偽のRAは、経路やDNSを誤らせる

同じLANへ接続した不正端末や誤設定ルーターがRAを送ると、利用者端末のデフォルト経路、プレフィックス、DNS設定を変えられる可能性があります。症状は「IPv6だけ不安定」「一部端末だけ別経路」として現れることがあります。

管理スイッチのRA Guard(アールエー・ガード)は、許可したポート以外からのRAを抑止する対策です。ただし拡張ヘッダーなどを含む回避への対応は機器実装に依存するため、端末側保護、ポート管理、監視と組み合わせます。

仕様の確認資料:RFC 4861「Neighbor Discovery for IP version 6」RFC 8106「IPv6 Router Advertisement Options for DNS Configuration」RFC 6105「IPv6 Router Advertisement Guard」

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